デジタル庁・IPAでも進む「法令・ルールとデジタル実装」の潮流を背景に、行政サービスを利用する対象者の判定をマニュアルではなくコード化することでAI活用の前提となる情報整備の重要性を国際会議で発表しました。
株式会社アスコエパートナーズ(所在地:東京都港区、代表取締役:安井 秀行、以下アスコエパートナーズ)は、当社取締役北野菜穂が、2026年3月30日~31日にオーストラリア・キャンベラで開催された国際会議「OpenFisca Conference 2026」に登壇し、日本における行政サービス情報の構造化および実装知見について発表したことをお知らせします。
OpenFisca Conference 2026は、「Policy Innovation & Rules as Code」をテーマに、政策担当者や技術専門家が、制度やルールをデジタル時代にどう扱うかについて議論する国際会議です。
世界ではいま、制度やルールを“読むための文章”としてだけでなく、再利用・実装・検証しやすい形で扱おうとする動きが進んでいます。デジタル庁では、OpenFisca、Better Rules、Blawx などを含む海外事例を整理し、法制事務支援や、デジタル化された法令情報整備の段階的発展可能性を示しています。
さらにIPA(独立行政法人 情報処理推進機構)も2026年3月、「LegalTech(リーガルテック)の推進」を公表し、京都大学大学院法学研究科法政策共同研究センター(KILAP)との共同研究として、AI時代のルール(法・標準)とソフトウェアエンジニアリングを統合する方法論「LE4SDS(Legal Engineering for Software-Defined Society)」を提示しました。
世界で進む「制度を使える形にする」動き
行政DXの論点は、単に手続きをオンライン化することや、AIを導入することだけではありません。制度改正のたびに事務業務における要項やマニュアルの複数ページの修正が必要になる、業務システム改修が全自治体ごとに発生する、住民サービスとして相談窓口デジタル化やAI活用を進めたいが元情報が散在して情報整理が毎回煩雑になって進まない――こうした課題に対し、制度や行政サービス情報そのものを、更新しやすく、再利用しやすく、様々なサービスにつなげやすい形で整備する考え方が国際的に広がっています。
OpenFisca Conference 2026 でも、Day 2 は「Rules as Code around the world with OpenFisca」として、サービス利用者の該当判断基準のオープン化と透明性、イノベーション、国際協働、各国の導入戦略、AIとの接続可能性などが主要論点として扱われました。
発表内容
アスコエパートナーズは、行政サービス情報を住民にわかりやすく届けるために、対象者、要件、必要な手続き、申請条件などを整理し、再利用可能な形で扱う実務に長年取り組んできました。今回の発表では、日本はなぜRules as Codeに取り組むフェーズにあるのか、というテーマを元に、デジタルガバメントに向けたこれまでの取り組みと、Rules as Codeと日本の行政DXでの未来について、紹介をしました。
さらに、2日間のカンファレンス全体に渡り、はオープンディスカッション型セッションにも積極的に参加し、これまでの日本での実践知見をもとに、行政サービス情報を構造化することの意義、制度情報を実装につなげるための考え方、そして利用者目線に立った住民向け案内・ナビゲーション・申請支援等への展開可能性について紹介しました。
日本の自治体・公共分野にとっての意味
日本の自治体や公共分野においても、制度改正への対応負荷、ホームページ・窓口案内・FAQ間の表現差異、AIや検索高度化に向けたデータ整備などの課題は、すでに顕在化しています。デジタル庁による法令デジタル化関係資料では、信頼性の高い法令等データの整備や、法令関係文書の相互関係・意味構造・機械解析を支える基盤の必要性が示されています。
加えてIPAも、AIやソフトウェアが継続的に更新される社会では、制度やルールも固定的・静的なものではなく、技術や運用と接続しながら設計・更新されることが求められるとして、LegalTechの推進と共同研究報告書群を公表しました。これらは、制度や行政情報を“掲載するための文章”にとどめず、“更新しやすく、再利用しやすく、実装につなげやすい、新しいデータ形式(Rules as Code)”で整える重要性を示すものといえます。
当社は今回の登壇を通じて、世界で進む政策立案DX・Rules as Code の議論と、日本の行政サービス情報整備の実務が地続きであることを改めて確認しました。
当日の様子

OpenFisca Conference 2026で発表する当社取締役 北野菜穂
登壇概要
会議名:OpenFisca Conference 2026
開催日:2026年3月30日~31日
開催地:オーストラリア・キャンベラ
セッションテーマ:Policy Innovation & Rules as Code
登壇者:取締役 北野菜穂
発表テーマ:[セッション名・発表タイトル]
今後について
制度や行政サービス情報は、文章として掲載されているだけでは、担当部署ごとの更新や、媒体をまたいだ整合、FAQ整備、AI活用などの場面で限界が生じます。アスコエパートナーズは、行政サービス情報を“見せるための情報”にとどめず、“活用できる情報”として整えることが、今後の行政DXの基盤になると考えています。
当社は今後も、行政サービス情報の構造化、制度情報の再利用性向上、住民向けナビゲーションや申請支援への展開などを通じて、行政情報を「わかる」から「使える」へ進化させる取り組みを推進してまいります。世界で進む政策DXの議論、ならびに日本国内で進む法令・ルールとデジタル実装をめぐる取り組みも踏まえながら、日本の行政・公共分野における実装可能な形での支援を強化してまいります。
【会社概要】
- 名称:株式会社アスコエパートナーズ
- 代表取締役社長:安井 秀行
- 設立日:2010年2月8日
- 事業内容:ユニバーサルメニューによる行政サービス関連情報提供事業、ユニバーサルメニューに関するコンテンツ、データベース、サイト構築支援事業、行政関連広告事業
- 企業HP:https://www.asukoe.co.jp/
- 利用者視点を大切に行政DXに関する様々なコエを届けるメディア『GDX TIMES』:https://gdx-times.com/
【本プレスリリースに関するお問い合わせ】 株式会社アスコエパートナーズ 広報担当 TEL:03-6452-8724 E-mail: pr@asukoe.co.jp
印刷用PDF_世界で進む“制度を使える形にする”動きに、日本の実装知見を発信 アスコエパートナーズ、OpenFisca Conference 2026で登壇
